よくある質問/グルテンフリー確認検査
グルテンフリー食品を対象に、麦類に含まれるグルテンを含有していないかについて検査します。「グルテンフリー」として消費者に確かな付加価値をお届けすることができます。
検査の内容につきまして、ご不明な点がございましたらお問い合わせください。
試料の必要量はどのくらいですか?
必要検体量は100gです。これ以下でも検査が可能な場合もありますのでお問い合わせください。
グルテンフリー確認検査の検出下限はどのくらいですか?
森永生科学研究所社製のWheat/Gluten ELISA Kitでは1ppm(μg/g)、R-Biopharm社製のRIDA SCREEN Gliadinでは5ppm(μg/g)、RIDA SCREEN Gliadin Competitiveでは10ppm(μg/g)を検出限界として検査を行います。
SコースとCコースでは何が違うのですか?
検査日数が異なります。
Sコースはスピードを重視した短納期コース、Cコースは検査日数を長めにいただき、多検体処理することで価格を抑えたコースとなっております。なお、検査の内容に違いはありません。
小麦の食物アレルギー(アレルゲン)検査とグルテンフリー確認検査の違いはなんですか?
食物アレルギー(アレルゲン)検査は測定値を「小麦総タンパク」に、グルテンフリー確認検査では「グルテン」に換算してご報告します。
欧米では、グルテンフリーの表示基準をグルテン含有量20ppm未満としています。また、アメリカ食品医薬品局(以下、FDA)では、製品の最終確認に適したキットとして、R-Biopharm社製のRIDA SCREEN Gliadinなどを挙げています。グルテンフリー確認検査は、これらに対応した検査となっています。
なお、国内向け米粉・米粉製品のノングルテン表示に対応した検査は、食物アレルギー(アレルゲン)検査となりますので、ご注意ください。
各キットの違いは何ですか? どのキットを選べばよいですか?
使用するキット数や方法等については、現在のところ、規定はありません。
ただ、ELISAキットは、それぞれ対象となる検体の種類や偽陽性・定量可能な濃度などの特性が異なるため、全く同じ試料を測定しても異なる数値を示すことがあります。そのため、グルテンフリー表示の証明にあたっては、検体の種類や参考にする基準などをもとに適切なキットを用いて確認を行うことが必要です。
参考として以下の表を挙げますが、キットの種類や数はお取引先様や認証団体などのご要望を確認されたうえで選択されることをお勧めいたします。たとえば、一般的な食料品であればWheat/Gluten ELISA KitとRIDA SCREEN Gliadinいずれかまたは両方、ビールやワインであればRIDA SCREEN Gliadin competitiveを選択するのが良いと考えられます。また、どの表示規格や認証を想定されるかによっても最適と思われるキットは異なります。
なお、検体がオーツ麦を含む場合は、RIDA SCREEN Gliadinを選択ください。
検査キット | 対応基準・認証 | 対象となる検体 | 検出対象 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
CODEX 規格※1 |
FDA 規格※2 |
GFCO 認証※3 |
AOECS 認証※4 |
|||
Wheat/Gluten ELISA Kit | ― | 〇 | 〇 | ― | 一般的な食料品 例:そば、米、トウモロコシ、スパイス等の粉末、麺類、冷凍食品、ベーカリー製品、ソーセージ、飲料、アイスクリームなど |
食品中のグリアジン、セカリン、ホルデイン |
RIDA SCREEN Gliadin | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
RIDA SCREEN Gliadin competitive | △ | ― | 〇 | 〇 | グルテンフリーであることが前提の発酵食品、加水分解食品 例:ビール、ワイン、でんぷん、麦芽エキス、醤油、ベビーフード |
グリアジン、セカリン、ホルデインの加水分解後のペプチド断片 |
※1CODEX規格について
食品規格委員会(CAC)の定めた世界的に通用する食品規格です。CODEX STAN 118-1979ではグルテンフリー製品におけるグルテンの含有量を20ppm(μg/g)以下という基準を設けております。なお、RIDA SCREEN Gliadin competitiveは、キットの発表が基準の制定よりも後のため指定キットとして明記されていませんが、CODEX基準を満たした測定原理を用いています。
※2FDA(アメリカ食品医薬品局Food and Drug Administration)について
アメリカでは食品医薬品局(FDA)によりグルテンフリー表示基準としてグルテン含有量20ppm(μg/g)未満という数値が定められています。
※3グルテンフリー認証機構GFCOについて
米国で設立された非営利団体のグルテンフリー認証機構GFCO(Gluten-Free Certification Organization)では、グルテンフリー商品の製造業者に対して製造過程全体を通じた品質評価と管理対策を用いて認証サービスを提供しており、製品におけるグルテンの含有量を10ppm(μg/g)以下という基準を設けています。
※4AOECS(ヨーロッパセリアック協会)について
EUではヨーロッパセリアック協会(AOECS)が中心となり、グルテンフリー食品の生産における生産者および食品安全監査会社のガイドラインとなるAOECSグルテンフリー規格を公開しています。食品中のグルテン含有量が20ppm(μg/g)未満のものを「グルテンフリー(gluten free)」と表示できるとしています。
検査が難しい試料はありますか?
下記のような試料が挙げられます。
≪ELISA法≫
※検査の実施自体が困難な可能性がある試料
・増粘多糖類
・その他ゲル状に固まる性質のもの
※再現性の良い結果が得られない場合がある試料
・脱脂大豆、シリアルミックスなど
定量可能範囲を超える場合、どのくらいの濃度が含まれているのか検査することは可能ですか?
試料を希釈し、定量範囲内におさまるように調製して検査をすることが可能です。この場合、得られた数値に希釈倍率をかけたものを結果としてご報告します。
ただし、試料の希釈により、実際の含有量とは誤差が生じる可能性があります。検査結果につきましては、参考値としてご確認ください。