食物アレルギー(アレルゲン)検査
食品等の試料について、特定原材料8品目及びそれに準ずる19品目※1の含有有無を検査いたします。国内向け米粉および米粉製品のノングルテン表示確認にも対応しています。
消費者庁次長通知に準じた方法による信頼性の高い結果をご報告 ※1
特定原材料およびこれに準ずるものは国内最多26品目をラインナップ
海外の表示対象品目にも柔軟に対応
※1ゼラチンは豚由来のみを対象
※2消費者庁次長通知「食品表示基準について」平成27年03月30日 消食表第139号 別添「アレルゲンを含む食品の検査方法」
- 検査可能形態:食品
食品へのアレルゲン表示は、食物アレルギーをもつ消費者の健康被害の発生を防止する観点から、食品衛生関連法令により2002年から義務付けられており、健康危害などの程度や頻度、重篤さなどの実態を把握し、必要に応じて改正が行われています。現在、表示対象となっている品目は、全28品目です。うち、当社では下記の27品目の検査に対応しています。
表示義務 (特定原材料8品目) |
えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ) |
---|---|
表示推奨 (特定原材料に準ずるもの19品目) |
アーモンド、あわび、いか、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、ゼラチン(豚由来)、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、りんご |
※未対応品目:いくら
※旧表示推奨品目のまつたけについても、PCR法にて検査のお受付が可能です。
検査の特徴
point1 消費者庁次長通知に準じた検査をご提供
特定原材料の検査は通知法に準じ、スクリーニング検査(ELISA法)、確認検査(PCR法、ウエスタンブロット法)を行っています。すべて自社ラボで対応しているため、スクリーニング検査で疑義が生じた場合は、そのまま確認検査への進捗が可能です。また、特定原材料に準ずるものの検査も通知法を参考にしています。
point2 特定原材料およびこれに準ずるものは国内最多品目数に対応
特定原材料8品目はもちろん、特定原材料に準ずるものは国内最多19品目※に対応。独自開発技術を活かし、国内で唯一「オレンジ」「まつたけ」「ゼラチン(豚由来)」をラインナップしています。
※ゼラチンは豚由来のみを対象
表示義務品目(特定原材料)
表示推奨品目(特定原材料に準ずるもの)
point3 PCR法ではオリジナルを含む4種類のDNA抽出法をご提案
DNAを検知するPCR法検査では、その抽出の方法が重要なポイントとなります。それは、特に最終製品の場合、加工によるDNAの劣化や検査を阻害する物質の存在が検査に影響することがあるためです。そういった試料では、「検出対象は含まれているにも関わらず、DNAの検知ができない」という結果になることもあります。弊社では、試料の種類によって最適な抽出法が異なる点に着目し、弊社オリジナル法を含めた計4種類の抽出法をご提案しています。
DNA抽出方法 | 消費者庁通知法対応 | DNA精製力 | 適用可能な試料の種類 |
---|---|---|---|
CTAB抽出 | ○ | ○ | 農作物、低加工度食品 (麺類、焼き菓子など) |
シリカゲル膜抽出 | ○ | ○ | |
イオン交換樹脂抽出 | ○ | ◎ | 上記+高加工度食品、難PCR試料(穀物粉、香辛料、カレー、チョコレート、ジャム、発酵食品など) |
VB高精製抽出 | - | ◎ |
※適用可能な試料の種類は、これらが「検知不能」にならないことを保証するものではありません。
事例紹介
- 例1:同一製造ラインで複数の飲料製品を製造している。洗浄効果の検証のためライン洗浄水を検査し、アレルゲンが残存していないか確認したい。(清涼飲料水製造業)
→「ELISA法2キット使用(大豆)」にてご依頼、両キットとも「不検出」。
- 例2:自社でPCR検査を行っているが、原材料に香辛料が含まれる製品についてDNAを検知することができない(検知不能※2)。このままだとアレルゲンの有無を判断できないので困っている。(調味料製造業)
→「VB高精製抽出」にてご依頼、「不検出※2」。オリジナルのDNA抽出精製法を利用することで残存アレルゲンについて評価できた。
※2検査結果の見方については、よくある質問Q&A11をご参照ください。なお、ここで紹介したものは一例であり、同様の試料が「検知不能」にならないことを保証するものではありません。
※同業者の方のダウンロードは、固くお断りいたします。
検査方法について
ELISA法
それぞれの品目に特徴的なタンパク質を抗原-抗体反応により検出する方法です。
測定キット ※3
検査項目 | 使用キット | 定量範囲 | |
---|---|---|---|
くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、大豆 |
|
1〜20μg/g 総タンパク質濃度 |
|
甲殻類(えび・かに) |
|
1〜20μg/g 総タンパク質濃度 |
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アーモンド |
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2.5〜20μg/g 総重量濃度 |
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カシューナッツ |
|
1〜40μg/g 総重量濃度 |
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ごま |
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1〜20μg/g 総タンパク質濃度 |
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マカダミアナッツ |
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2~80μg/g 総重量濃度 |
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魚類、ココナッツ、ピスタチオ、ブラジルナッツ、ヘーゼルナッツ、ペカンナッツ、マスタード、松の実、ルピン | お問い合わせください。 |
※3各測定キットの偽陽性・偽陰性情報については、よくある質問Q&A07をご参照ください。
ウエスタンブロット法
それぞれの品目に特徴的なタンパク質を、抗原ー抗体反応と分子量の違いにより検出する方法です。ELISA法よりも検出特異性が高いという特徴があります。
測定キット
検査項目 | 使用キット |
---|---|
乳、卵 |
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ゼラチン(豚由来) |
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PCR法
それぞれの品目に特徴的なDNAを検出する方法です。
測定キット
検査項目 | 使用キット |
---|---|
小麦、そば、落花生(ピーナッツ)、あわび、いか、牛肉、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、やまいも |
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くるみ |
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えび、かに、キウイフルーツ、もも、りんご |
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アーモンド、オレンジ、カシューナッツ、ごま、マカダミアナッツ、まつたけ |
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お手元で食物アレルゲンを簡易的に検出できるイムノクロマトキット(株式会社 森永生科学研究所製、日本ハム株式会社 中央研究所製)を販売しています。